ここで余談。ステップワゴンの車内で親子5人がどうやって眠るのか。
最初にはっきり断っておくが、いくら5ナンバー枠最大の室内スペースを誇るステップワゴンといえども、これで親子5人が車中泊するのは容易ではないし、快適でもない。とにかく狭くて窮屈だ。とくに大人には過酷といって過言ではない。
しかし雨のキャンプでテントの設営すらままならぬという状態なら、背に腹は替えられまい。そもそも、クルマで子づれキャンプにでかけようものなら、車内はほとんど夜逃げ状態である。隙間という隙間に荷物が詰め込まれ、グリップにはタオルがずらりとかけられることになる。前列と中列のシートを倒して、これと後列をあわせてフラットにして、そこに5人が横になるのだ。ちょうどこんなぐあいに(上の写真)。
それでも《みの》や《なな》はいい。子どもの身長ならバックシートに横になれる。
大人はつらい。ほとんど海老状にからだを曲げなくてはならない。そればかりか、フロントシートやセカンドシートはシート形状の凹凸があるため、背中がひどく痛い。シートの隙間には荷物が押し込んでああるものの、寝返りをうった拍子に頭や手足が落ちる。しかも締め切った車内は蒸し暑い。汗だくになって寝ていた1歳になったばかりの《くんくん》は、寝返りを打とうとするたびに目を覚まし、泣いた。
《みの》と《なな》だけは朝までぐっすり眠った。
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