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子づれ旅の荷物
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4 ──子ども運搬問題、両手を自由に

 じつは、われわれにとって最大の問題は別にあった。子どもの運搬手段である。
 ベビーカー(英語でいえばstroller)は、目的地がアメリカやヨーロッパの都市ならば、便利かもしれない。ただ、いくら軽量タイプにしたところで、旅先ではやっぱり重いし、かさばる。われわれは、沖縄・八重山や、ハワイへの旅にベビーカーを持参したが、実際にはほとんど必要なかった。
 子どもが1-2歳のうちは、おもに、だっこひもを愛用した。だっこひもは、親のからだの前面に、文字どおりだっこするような恰好で、子どもを保持させる。身軽だし、ベビーカーとちがって、歩道の段差も関係ないし、バスや電車にのるときに折り畳む手間もない。ただし常時、子どもが密着しているので、暑い。子どもの体重がずっしりと肩と腰にかかる。赤ん坊のうちはともかく、2歳をすぎるころからの子どもには、不向きかもしれない。2歳の子どもをまる一日、だっこひもでかかえて歩きまわると、肩や腰は真っ赤に腫れるほどである。それに、このころになると、子どもも窮屈なのを嫌がるようにもなる。
 ついでにいえば、この時期の子どもは、気が向かないかぎり、じぶんからは歩いてくれない。いちばん「取り扱い」に難渋する時期である。経験的にいえば、3歳を迎えるころには、ずいぶん一人で歩けるようになるものである。

 旅の荷づくりは、旅のスタイルにもよるし、好みの問題もある。ただわたしは、こと子づれ海外旅においては、いずれにせよ荷物をコンパクトにすることは不可欠だとおもっている。あれこれ心配を先取りして荷物を増やしても、それをもつのは親なのであり、親がいたずらに疲労してしまっては、元も子もない。その影響は、確実に子どもにおよぶ。
 それともうひとつ、これは一般の旅行書にはあまり書いていないことだが、荷物の総量ばかりでなく、それをいれるバッグの形状も重要である。これは、できるだけ背負えるタイプのものがいい。なるべく両手を空けておくことは、登山では鉄則というより、むしろ常識なのだが、おなじことが子づれ旅にもあてはまるはずである。




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