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早春の北海道を駆ける

2002年3月

 
  1──森のなかのピザ屋さん
2──十勝岳温泉カミホロ荘
3──夕陽荘
4──石狩川河口を歩く
5──島牧で焼き物をつくる

ルート図

     
3 夕陽荘
 



 夜のうちにいくらか積雪があった。



 除雪作業を見物したのち、ふたたび山を降りて、旭川へ戻った。ここから留萌へで、日本海沿いを南下して石狩浜まで行くのが本日のコース。

 旭川市内でカーナビのルートガイドをセットした。白状すると、ナビをつかうのはこれが初めてである。基本的にこういうものが大好きな性分なのだが、先立つものがないのだから仕方がない。すったもんだしたあげくセットしたナビの推奨ルートにしたがってCR-Vをすすめると、「冬期通行止め」の表示が道を塞いでいた。

 おとなしく国道をたどって走ることにする。旭川から留萌までは2時間。途中で《くんくん》の授乳タイムをとらねばならないとおもっていたが、途中で眠ってしまい、けっきょく留萌をすぎるまで目覚めなかった。



 増毛にある「夕陽荘」という日帰り温泉で、昼食と入浴を兼ねて休憩しようという話になった。ところが、夕陽荘に到着してみると、閉鎖されていた。案内らしいものはなにも掲げられていなかったが、冬期は休業するらしい。駐車場にCR-Vを停めて、そこで日本海をながめながら、旭川で仕入れたパンで昼食をとった。車外にでると、たちまちカラスが寄ってきた。《なな》は怖がってクルマに避難した。ときどき札幌ナンバーのクルマがやってくる。温泉の休業を知ると、苦笑いを浮かべて立ち去っていく。



 増毛から日本海沿いを南下。このあたりからは、石狩湾の地形がよくわかる。まるでランドサットの映像を見るかのようである。ゴミ焼却施設の白い煙突が屹立しているのが、石狩川河口付近だ。

 かつてバイクでこの道を北上したとき、道路は林道のように狭くて未舗装で、バイクの後輪が滑って往生した。いまでは立派な舗装路が敷かれ、難所はトンネルで一気に抜ける。夕陽荘から一時間で石狩浜に到着した。

 今夜の宿「番屋の宿」は、石狩市の3セクが運営している。



 石狩川と日本海のあいだにできた砂州は、いまでは住宅が立ち並び、札幌のベッドタウンとなっている。そのまんなかに、地下1600mまでボーリングして湧出した温泉である。隣にある「番屋の湯」は、大繁盛する日帰り温泉だ。

 ここは場所柄、札幌からの利用客が多いようだ。「歓迎! ××さま還暦祝い御一行さま」という札もだされていた。温泉は、ちょうど十勝川温泉のように黒ずんだ色をしている。夕食は部屋食である。建物の意匠から食事まで、万事が旅籠風で「統一」されている。朝食は大広間で、この手の宿にしてはめずらしく、ビュフェ形式ではなく、ひとりずつお膳が用意されている。なぜか小さなサンドイッチがあって、子どもたちはよろこんだ。

 ●──2日目の走行距離 262km

     

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