15分ほどステッピーを走らせて、日帰り温泉に行くことにした。筑波山の東麓にある「やさと温泉ゆりの郷」である。
駐車場は満杯。何台か、はみ出して駐車している。奥へ入っていくと、空いているスペースがあった。館内も満員。ロビーにまで、寝転がっているひとがいる。人気があるようだ。
しくみは、いたって明快。
入館すると、まず下足箱(100円リターン方式)に靴を入れ、受付で料金を支払うと同時に、下足箱の鍵をあずける。料金は大人1000円(平日は800円)、子ども500円(同じく400円)、3歳以下は無料。お金を払うと、ロッカーキーをくれる。キーには番号が割り当てられているので、脱衣所ではその番号のロッカーを使用する。
内湯には大きな浴槽があって、一区画が泡風呂になっている。別にもうひとつ小さな浴槽があって、こちらは源泉浴。露天風呂は広い。ベンチがおかれ、おじさんが裸で横になっている。浴槽は二槽にわかれ、公園の池のように段差がつけられて、上段の浴槽から下段の浴槽へ滝のように湯が流れていく。子どもの日だからか、菖蒲が数束うかべられていた。《みの》や《なな》はそれをおもちゃにして遊んでいた。
併設の食堂は、午後3時半だというのに混んでいて、15分ほど待たねばならなかった。焼き鳥や枝豆など居酒屋のようなメニューがならび、定食もある。値段も手ごろ。筑波山のつつじヶ丘ですでに食事をしてきたわれわれは、飲み物だけもらうことにした。ジュース類は200円、中ジョッキ、500円。ビールはアサヒだが、黒ビールがおいてあるのがよい。食堂では注文時にロッカーの番号を訊ねられる。帰りに受付でまとめて清算する方式だ。
酔いさましを兼ねて、休憩室で一休みする。20畳ほどあるだろうか。施設の規模からするとさほど広くはない。ごろりと横になったひとびとのうえを、茨城なまりのディープな話題がとびかっている。
併設の「物産館」をのぞいてみた。野菜、卵、牛乳、お肉、お餅やおだんごまで売っている。この温泉全体を「JAやさと」が管理運営しているのだそうだ。どうりで。夕刻とてトマトなどはもう売り切れ。セリとキヌサヤ、それにヨモギ入りのおそばを買う。
庭の芝生におかれた椅子で涼む。まわりは水田である。グゴーォ、グゴーォ、とカエルの声が聞こえる。あたりを走りまわっていた《みの》と《なな》がやってきて、「モグラの穴」(?)を見つけたと報告してくれた(上の写真)。突然、スピーカーから「ただいま断水中です」と放送が入った。
1700帰途につく。地理に不案内なうえに、標識の整備が万全でないため、案の定、土浦北ICまでにかなりの遠回りをすることになった。小規模な渋滞に巻き込まれながら、2時間半ほどかかって帰宅した。
●──本日の走行距離 176km
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