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マウイのハセガワさん
マウイ島──2000/09
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 町はずれにあるハセガワ・ジェネラルストアへ足を伸ばしてみた。この店のことを、ハワイで知らぬひとはいない。1950年代に店の名をとった歌がつくられ、そうとう流行ったらしい(残念ながら、わたしは聞いたことがない)。ハセガワとは、われわれの姓でもある。《みの》は初め、「このお店、ハセガワっていうの? どうして?」と事情がよく飲み込めないようすだった。
 ジェネラルストアとは、ようするに雑貨店である。雑貨といっても、女性誌の特集に登場したりするような小粋な小物などでは、まるでない。文字どおり、生活を営むうえで必要な日用品から食料品、工具、絵はがき、観光客むけのお土産にいたるまで、なんでも扱っている(われわれの泊まったヴァケーション・レンタルにそなえつけのガイドには、"everything under the sun" と書いてあった)。《あ》の表現を借りれば、波照間島には集落ごとに一軒ずつ小さな雑貨屋さんがあったけれど、それを一カ所に集結させたくらいの規模。パンフレットによれば、創業は1910年。当時はサトウキビ・プランテーションの全盛時で、そこで働くひとたちのための雑貨店だった。もとの店舗は1990年に火事に見舞われた。いまの店は元映画館を改装したもので、ハセガワ一家3世代と、12人の従業員によって切り盛りされているそうだ(ちなみに、このパンフレットはハナの町のようすを知るためにしごく有用だった)。
 われわれは、ここで夕食の材料を仕入れた。アメリカのスーパーには、これでもかというほど無数の肉類がならべてあるものだが、ここには冷凍肉は牛、豚、鳥が一種類ずつ、あとは加工済みの冷凍食品しかおいていなかった。たしかに、いろんな品物がところ狭しとならべてあるが、一種類について商品ひとつ、という品揃えだ。"everything under the sun" をこのスペースに収めるわけだから、それもやむをえまい。この店のオリジナルTシャツやら、例の歌を録音したCDも陳列されている。クレジットカードもつかえる。レシートには、"far from Waikiki" と書いてあった。
 ハナにはもう一軒、Hana Ranch Storeというジェネラルストアがあるので、翌日はそちらに行ってみた。商品構成は似たり寄ったりで、やはりおなじように地元のひとたちでにぎわっている。こちらのほうが肉類の種類は若干多く、クレジット・カードはつかえない。




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