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1 石垣空港 |
連休のせいかもしれない。2月というのに那覇便はなかなかチケットがとれなかった。 この時期、南西諸島は天気がわるくシーズンオフのはずだが、石垣直行便は満席で、端から無理。けっきょくインターネットで見つけたスカイネットシステムという旅行代理店で羽田−那覇の往復のチケットを購入し、さらに那覇−石垣はJALのサイトでJTAの便を予約した。それが、可能な範囲でいちばん安い方法だった。 5年ぶりに訪れた石垣空港は、この間ほとんど変化していないようにおもわれた。2月というのに、曇り空に吹く風は、台風前夜のように湿っていた。JTA609便のB737-400は、ターミナルのすぐ脇に駐機した。ターミナルといっても、二階建てコンクリート造の質素なものだ。2階の一部がデッキになっていて、「石垣空港」という看板があり、そのうしろに出迎えのひとたちの姿がいくつか見えた。タラップを降りていると、うしろのおばさんが、「ここなら、飛行機の出発ぎりぎりに空港に着いても、走ってくれば間にあうわね」と話していた。 ターミナルをでると、着飾った大勢のひとたちがいた。「歓迎! 本田技研野球部」と書かれた垂れ幕もあった。ちょうどぼくの乗った便に同乗していたごついお兄さんたちを出迎える歓迎式のようだった。きょうから二週間、この島で合宿をするそうだ。まるでスーツの似合わない日焼けしたお兄さんたちが整列して、これから式典がはじまるらしい。 |
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