野山歩き

礼文島 2014/09

礼文島の岬と山を歩く 2──四時間コース 前編

雨は、朝には収まり、晴れ間も見えた。朝食をとっていると、昨夜Xライトのテントで泊まっていたひとが、ザックにスパッツといういでたちで出かけようとしているのを発見した。それを見て決心した。せっかく礼文に来たのだから、四時間コースだけは歩こう。
礼文島 2014/09

礼文島の岬と山を歩く 1──利尻島から礼文島へ

朝まで暴風雨だったのに、1000すぎに突然晴れた。居心地のよかった沓形キャンプ場を離れるのは名残惜しかったが、利尻を出て礼文島に渡ることにした。沓形港は、キャンプ場のすぐ裏にあった。乗船手続きをして待機場所へディフェンダーを移動させると、誘導係のおじさんがやってきた。
利尻山 2014/09

利尻山に登る 4

下山を開始した。まだ時間も早いので、下山はゆっくりと歩く。ところどころで立ち止まり、写真を撮る。下から続々と登山者が上がってくる。「あんた、けっきょくここから登ったのか!」。登ってくる登山者のひとりから、突然話しかけられた。
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利尻山 2014/09

利尻山に登る 3

九合目から先、傾斜はさらにきつくなり、足場はいっそう悪い。石のごろごろしているところを抜けると、こんどは細かい軽石だらけとなる。足を地面においても安定せず、そのままずりずりと軽石ごと流れてしまうのだ。足の痛みがあり、攣りそうになる。
利尻山 2014/09

利尻山に登る 2

0240ヘッドランプをつけて出発。前日、キャンプ場の管理人さんから、こう言われていた。休憩を含めて往復には11時間を見ておくように、そして遅くとも0430までには歩きはじめるように、と。その時間なら、島の宿から送迎されてくる登山客よりも先行できるのだそうだ。
利尻山 2014/09

利尻山に登る 1

利尻山に登ってきた。利尻島を訪問するのは学生時代以来である。あのときは悪天候が恢復せず、3日ほど粘ってみたものの撤退した。二十数年ぶりのリベンジである。なお利尻山は百名山のひとつだが、個人的にはそういうことにはあまり興味がない。
ピレネー 2014/07

ピレネーを越えて──ベンヤミン・ルートを歩く 6

トンネルを出ると、そこはもうポルボウの街だった。時刻は1610。ビーチから続くちっぽけな並木道だ。人影もほとんどない。だが、これでもいちおうポルボウでもっともにぎやかな場所である。ペットボトルの水500mlを二本買う。0.70ユーロ。公園のベンチに腰かけて、飲む。
ピレネー 2014/07

ピレネーを越えて──ベンヤミン・ルートを歩く 5

国境の稜線からポルボウまでのルートは三本ある。ひとつは尾根沿いを海までゆくルート。ふたつめは、ツーリストインフォメーションで勧められたルートで、林道づたいに谷をまわりこむ。三番目は谷へ向かって直接降りてゆくルートである。ベンヤミンが歩いたのはこのルートだ。
ピレネー 2014/07

ピレネーを越えて──ベンヤミン・ルートを歩く 4

眼下に見える広大な風景を見やりながら歩いていると、自転車のおじさんが降りてきた。ボンジュールとぼくがいうと、向こうはしばらくこちらをながめていた。そして、いちおう人間だと認めたのか、ボンジュールと返してきた。なかなかにフランス人らしい対応である。
ピレネー 2014/07

ピレネーを越えて──ベンヤミン・ルートを歩く 3

尾根に出た。台地のようにフラットな地形である。ベンヤミンたち一行は、前日に下見に「草原」まで来ている。そして、ベンヤミンは疲労のため街へは戻らず(戻れず)、そこにとどまり、野に横臥して、一夜を過ごしたという。それはこのあたりであったのではないだろうか。
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