ベンヤミンのポルボウを歩く 2014/07

ベンヤミンのポルボウを歩く 2014/07 ポルボウ 2014/07

地中海に面したスペイン最東北端のちいさな街ポルボウは、ヴァルター・ベンヤミンが最後にたどり着き、そして亡くなった地である。モニュメント、墓所など、街中に残るゆかりの場所を歩いてきた。全4回。

ポルボウ 2014/07

ベンヤミンのポルボウを歩く 4——レンガ色の壁

ベンヤミンが亡くなった旧ホテル・フランシアは、レンガ色の外壁をもった、四階だての建物である。1940年9月、ポルボウへたどり着いたものの入国を拒否されたベンヤミンは、ここに宿をとり、その夜に自死した。ファサードに、そのことを記した銘板が埋めこまれていた。
ポルボウ 2014/07

ベンヤミンのポルボウを歩く 3——遺骸のない墓所

墓所正面の門は開け放たれていた。この墓所は、ちょっと奇妙な形式をもっていた。団地化しているのである。白い外壁でぐるりと四周を囲われている。なかは、ひな壇式になっており、棟が幾棟もならんでいる。各棟は縦横に整然と区画され、そのひとつひとつが、それぞれ墓なのだ。
ポルボウ 2014/07

ベンヤミンのポルボウを歩く 2——風の回廊

すぐに、ポルボウの街を見下ろす場所に出た。街は三方を山に囲まれ、ビーチによって海の方向にだけ、わずかにひらけている。フランスとの国境を隔てるピレネー山脈が、最東端のここでもって地中海に没している。ベンヤミンがこの街にたどり着いた1940年、街並は廃墟のようだったという。
ポルボウ 2014/07

ベンヤミンのポルボウを歩く 1——ポルボウへ

バルセロナのサンツ駅地下ホームから、がらがらのMD (Media Distancia、中距離都市間快速) に乗って東へ二時間ちょっと。ダリの生地で知られるフィゲラスをすぎると、列車の窓から時折地中海が見えはじめた。ほとんど立木のない荒涼とした荒れ野の山の間をくねくねと縫い、トンネルをいくつか抜け、そうして最後のトンネルを抜けたとおもったら、終点ポルボウに到着した。
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