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散歩旅のもくじ

出発まで

　1997年4月23日から5月7日まで、ネパールへ旅をした。ランタン谷をトレッキングするためである。今回は、いろいろな経緯から、われわれ夫婦と、知人であるおじさん3名という混成部隊となった。おじさんたちのうち、OさんとMさんの2名は50代、Tさんが40代で、われわれとは2世代くらい違う。長男の《みの》はこのとき2歳半、さすがにネパールへつれていく決心がつかず、名古屋の実家に預かってもらうことにした。それにしても、家族以外の人と一緒に海外旅行に出かけることになるとは、夢にもおもわなかった。
　TさんとMさんは以前にネパールのアンナプルナへ行った経験がある。Oさんとわれわれ夫婦は初めてだ。さまざまな手配はTさんがしてくださった。カトマンズへは関空から直行する方法もあるが、値段が高い。バンコク経由カトマンズのルートをとるのよいという。航空券の購入先はTさんが以前も利用したというHIS、ひとり14万くらいだったとおもう。
　旅の手配をじぶんで一切しないという経験を、それまでわたしはほとんど持ち合わせていなかった。そのせいか、出発日が近づいてきても、これから旅にでるのだという実感があまりわかなかった。不思議なものである。