廃墟の街ふたたび——チェルノブイリを見にゆく 23

チェルノブイリを見にゆく話その23。前回その22はこちら。

4号炉——チェルノブイリを見にゆく 22
チェルノブイリを見にゆく話その22。前回その21はこちら。鉄道橋とプロメテウス像の見学を終え、ミニバスに乗り込む。構内をぐるっとまわる。途中には別の鉄道橋が見えた。さっきの鉄道橋は現在はあまりつかわれていないように見えたが......

4号炉をあとにして、ふたたびプリピャチへ向かう。街の手前の原っぱに、モニュメントがあった。この先プリピャチとして、ニュータウンの入口であることを示している。

プリピャチの街の入口にあるモニュメント。いかにも、というデザインである。
だれがたむけたのか、ささやかな献花。

プリピャチへ入るためには、また別の検問所を抜けてゆく必要がある。係員はたいてい年配のおじさんだ。行きと帰りで別人だったりするので、時間で交代するのだろう。いずれにせよ、この地区は高線量のため長時間の滞在は認められていないようだ。

廃墟の街プリピャチを再び歩く。

遊技場だったとおもわれる建物。あるいはレストランだったかもしれない。

遊技場だった建物があった。その脇をとおり抜ける。

遊技場の建物から伸びる渡り廊下?

奥に船着き場があった。船着き場はドニエプル川につながっていたようだが、いまでも水系として接続しているのかはわからない。

船つき場から先へ伸びる木道? かつてはここで船遊びをしたようだ。

満々たる水のむこうに、半壊して水没しかかった建物が見えた。

半ば水没した建物。奥にはクレーンが二基。

また森のなかを歩く。ふいに「ここ、どこかわかるか?」とG氏に訊かれた。わからなかった。昨日も見たグラウンド跡だった。

かつてのグラウンドは森と化していた。

ばらばらばらと豆を撒くような音がして雨が降りはじめた。朝はいい天気だったのに、午後になって雲が増えてきた。天候は、数時間周期で変わりやすい。

雨がすこし収まるのを見はからって、こんどは小学校跡を探訪する。昨日は第三小学校で、今日訪れたのは第五である。

未使用のガスマスクが詰められた木箱があった。G氏がワンセットを手にとって、持ち帰ってもいいぞと言う。

オランダ組はよろこんでバッグに詰めた。ぼくはそんな気持ちになれなかったので、写真を撮るだけにしておいた。Mもいらないと言ったが、最終的にどうしたのかは知らない。

その24へつづく。

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