全通した常磐道・R6を走る 2

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R6で福島第一原発の脇をとおる

R6を淡々と南下してゆく。

福島第一原発の入口である。ここを左に折れて海へ向かってまっすぐ進むと、原発がある。

森の向こうにクレーンの頭と、建屋の天井付近が見えた。遠いといえば遠く、近いといえば近い。4年前にテレビやネットで、なんともいえない気持ちのなかで見ていたものを、いまはフロントガラス越しに見ている。ざらっとしたリアルさというより、現実感がどこか後退したような、ちょっと不思議な感覚だ。

国道の両脇にならぶ住宅の入口も、すべて封鎖されていた。

第二原発の近くまで来て、右折し、内陸側へ向かう。夜の森の桜並木は通行止めなので、その手前の道を走る。

ここにはフレコンバックが野積みされていた。

富岡IC付近まで来た。一年前はここが常磐道の終点だった。そのとき見かけた廃業したローソンのたつ角を右折(一年前は左折して富岡市内へ向かった)。そのまま県道35を北上する。

ところどころに「スクリーニング場」という名称の場所が設けられている。どうやら車両を洗浄する場所であるらしい。車が入ることができ、何棟かプレハブの事務所がならんで、係員が待機している。除染などで来た車が対象らしく、ディフェンダーには見向きもしない。

峠を越えて都路へ

大熊町野上の先で、R288とぶつかった。右折すれば双葉市内だが、そちらへ行くには許可証が必要だ。バリケードが設けられ、警備員がたっている。ディフェンダーは左折。

峠を越えて、田村市の都路までゆく。以前に新聞の記事で読んだ、「華」という復興の食堂と直売所へ行ってみるつもりだった。記事によれば、村が誘致したコンビニは繁盛しているが、地元のひとがやっているその店にはひとが来ず、厳しい状況だという。

それらしい集落に出た。コンビニはすぐ見つかった(ファミマだった)。

しかし食堂や直売所は場所がわからず、そうこうしているうちに村を通り過ぎてしまった。Uターンして引き返す。コンビニの手前の道に入る。そのまま下降してゆくと集落だ。

とりあえずこっちかなと見当をつけて集落の中心部に入っていく。役場があった。その先に、小さな看板を見つけた。食堂「華」である。しかし営業していないようだった。

その先に農協があり、直売所があった。しかしこちらもお休み。日曜は営業していないらしい。

駐車場の端で、肥料か何かの袋を積んで店番(?)しているひとたちがいた。そのひとたちに、訊ねてみた。「華」は週に三日しか営業していないのだという。土日に営業しないというのは、村外のひとたちを対象にしているわけではないということなのだろうか。お昼を「華」でたべようとおもっていたのだけれど、諦めるほかない。

川内村のほうから富岡に戻ることができるか訊ねてみると、大丈夫だという返事。そちらから戻ることにした。

川内村を経て、富岡の原発PR施設へ

R399を南下して川内村へ。ここは、これも先ごろ新聞やテレビで、たったひとりだけの卒業式というのをやっていたところだ。一時全村避難となり、それが解除となったあとも、けっきょく6年生は女の子ひとりだけしか戻ってこなかったという(下の学年には数名いるようである)。

それなりに人家のあるちいさな街だった。おそば屋さんらしきところもあったが、ディフェンダーを入れにくそうだったのでパスした。

その先、川沿いの県道36を走って峠を越える。

すると、さっきとおってきた廃業したローソンのある交差点に出た。そこから富岡市内へ出る。市内は一年前に来たときより、さらに荒廃が進んでいる印象だった。

ちょうど一年ほど前にも来たときの目的地、東電の原発PR施設があらわれた。そのときの記録は以前メインのブログ「散歩の思考」に書いた(その1その2)。

ここも当然休館中のはずだが、ときどき手入れしているのか、雑草もあまり生えていなかった。しかし裏手の空き地は資材置き場になっていた。

その3へつづく

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