男鹿半島へ
二日目の朝、0815に秋田を出発。今日も晴れて寒い。
市内を抜けて男鹿をめざす。秋田港には新日本海フェリーが入港していた。朝に秋田着ということは、苫小牧発新潟行きだろうか。
秋田県道56は快走路。けっこうな速さで流れている。
天王でR101に入り、羽立から県道59へ。男鹿半島の海沿いを時計回りに一周する道である。
初めは漁港や漁村を抜けて行くが、やがて断崖絶壁をトラバースしてゆく道となる。ところどころ狭路となるが、とくに荒れているわけではない。
山は紅葉。やや雲が多い。
古いドライブインが数軒つぶれている光景を見た。個人経営の昔ながらの業態では、なかなか厳しい時代なのかもしれない。
ところどころ駐車スペースがあり、「菅江真澄の道」という案内板がたっていた。秋田では菅江はずいぶん顕彰されているようである。
崖下に巨大な建物が見えてくる。男鹿水族館GAOである。
八望台
少しゆくと、県道121へ分岐する。右に「入道崎」とあるが、反対側に向けて「八望台」と記されているので、行ってみた。そこは、火山の噴火口がいくつか望めるところで、立派な展望施設がつくられていた。命名は高松宮なのだそうだ。
遠く能代方面までつづく海岸線がきれいだった。
展望台の横にレストハウスがあったが、営業しているのかどうか、よくわからなかった。こうした光景を、しばしば目にした。
入道崎をうろうろ
県道121を走り、入道崎に到着した。ここも立ちならぶレストハウスの半分くらいがシャッターを閉めていた。
おじいさんとおばあさんのあとを猫が一匹ついて歩いていた。飼い猫なのか、偶然の光景なのか。
ここは北緯40度線が通過しているらしい。草原にたてられた石が、そのモニュメントだということだった。
灯台にもあがる。200円。ほかに見学者なし。戦後は一時ここに米軍が駐留していたのだそうである。
Wにまたがってメモを書いていたら、うしろか見知らぬおじさんに声をかけられた。しばらくバイクの話をしているのだが、どうも怪しい。案の定、さる新興宗教の勧誘であった。
寒風山から八郎潟を見おろす
1120入道崎を出発し、県道55を走る。北浦野村の交差点を右折し、なまはげロードに入った。
広域農道であるが、たいへんな快走路だ。あっというまに男鹿半島を横断し、R101にぶつかった。
そのまま直進して寒風山道路へ。山頂まで登ってみる。山頂にはレストランがあった。その前で写真を撮った。
一段下に一般向けの駐車場があった。八郎潟や日本海を見下ろすことができる。パラセーリングのおじさんたちが数名いた。明治のころに立てられたらしい塔が立っていた。
寒風山道路を下り降り、R101に入る。天王のイオンで給油。JAF会員証を見せて割引きを適用してもらう。リッター157円。秋田市内ならもう1円くらい安い。今回のWは給油から290kmを越えたあたりでリザーブランプが点灯することが多かった。リッター30km前後は走っていることになる。
秋田から新潟をめざして
再び県道56で秋田へ戻る。さいわい秋田市内ではとくに渋滞もなく通過することができた。あとはR7をひたすら南下。
太陽に向かって走るので逆光気味となる。晴れて、海がひかっていた。
鳥海山は全山紅葉中という感じだったが、国道からやや遠いのと、水蒸気のせいか霞んでいたため、いまひとつよくわからず。
酒田市内では、いつも走るR112に入らず、そのままR7のバイパスを走る。途中から片側一車線で見渡すかぎりの田んぼのなかを走る。R7はバイパス化がすすみ、快走できるが、おもしろみという点についてはいまひとつ。この区間、道としては、やはりR112のほうがおもしろいと、個人的にはおもう。
鶴岡の先でR112と合流し、R7は日本海沿いに出る。このあたりは日本海東北自動車道の無料区間が開通している。鶴岡で日本海東北道のほうへ入っていった車が、あつみ温泉の先で目の前にあらわれた。所用時間にはほとんど差がないようである。
R345との分岐にあったセブンに入る。アイスコーヒー、ヨーグルト、チーズバーガーで遅い昼食。
R345に入ると、交通量はさらに減った。笹川流れから村上までが、東北日本海側でいちばん愉しい区間である。
ちょうど夕暮れ時と重なった。日本海に太陽が沈んでゆくさまをながめながら走る。そこかしこで、おじさんたちがわらわらと現れて日没を眺めていた。
村上に着く頃にはすっかり日が暮れていた。新潟県道146で瀬波温泉を抜け、神林岩船港ICから日本海東北道に入った。荒川胎内ICから先は有料。西の空にまだ少しだけ赤みが残っていた。
新潟空港ICで降り、新潟県道3で市内に入り、ホテルに到着した。本日の走行距離420km。