群馬県上野村へ
冬型気圧配置でよく晴れた日、愛機カワサキW800で群馬県の上野村へツーリングに出かけることにした。山のほうへ走りに行くことができるのも、時期的にそろそろおしまいだろう。
出発時のオドメーターは13385km。今回の実走行データによるルート図をあらかじめ示しておく。
山伏峠を越えて
千葉から秩父方面へ向かう。江戸川をわたる新葛飾橋の手前でさっそく渋滞。のろのろとすすむ。外環の延伸工事もいよいよ佳境といった趣きである。
ようやく外環に乗るも、三郷西から早くも渋滞だ。断続的に和光までつづいた。関越にはいって、三芳PAで休憩。ここでナビをセットした。群馬県の上野村焼肉センターを目的地とし、途中経路に山伏峠、道の駅両神、志賀坂峠を設定する。
ナビの引いたルートどおり、圏央道まわりで狭山日高ICで降りる。県道347→R299→県道70→県道53と走る。飯能市内で、木造の味のある建物を見かけた。
このルートは、R299の旧道にあたるようだ。最初のうちはときどき狭路があらわれるが、全体に名栗あたりまでは快走路である。
山伏峠にさしかかると、さすがに狭路となる。
自転車で走っているひとを幾度も見かけた。
正丸トンネルの先でR299へ合流した。道の駅芦ヶ久保で小休止。
喫煙場所からくわえ煙草のおじさんが、ふらりとバイク用の駐輪場へ近づいてきた。煙草を吸いながら、バイクをながめるともなしにながめている。おじさんは、Wにまたがってメモを書いたぼくに向かって、「寒いでしょ?」と訊く。「寒いです」とぼくは答えた。目の前で煙草を吸われているので、煙くてかなわない。煙草は喫煙場所で吸ってほしい。
志賀坂峠を越えて
秩父市内で左折してR140を西へ。市街地を抜け、田舎道を快走。
三峰口で、小鹿野と記された立派なバイパスが右手にあったが、ナビの指示でその先を曲がると、昔ながらの集落を抜ける道。これが県道37の旧道で、しばらく先でバイパスと合流した。
快走で北上。といっても、その先からは狭路があったりして、ふつうの田舎道になる。道の駅両神はながめるだけで素通りした。
小鹿野からはまたR299へ復帰した。志賀坂峠の手前でバイク2台とすれちがう。うしろのライダーがピースサインをくれた。もちろん、こちらも返す。
志賀坂峠へ向かうこの道の路肩には、凍結注意と大書された看板が何枚もたてられていた。この日は気温13度くらいであまり心配はなさそうだったが、それでも朝晩にはかなり冷え込んだ。峠道が凍結する日もやってくるのも、そう遠くはないだろう。
志賀坂峠のトンネルの手前でWを停めた。
ふりかえって、小鹿野方面をながめる。紅葉は終わっているが、冬枯れ一歩手前で、それもまたいい感じである。
上野村JA焼肉センター
峠を越えて神流へくだり、R299を西へ走って上野村に入った。
道の駅上野をすぎ、さらに西へ走ると、右手に上野村JA焼肉センターの看板が見えてきた。十石みその工場のすぐ裏手である。
窓際の席に案内された。猪豚定食950円と猪豚コロッケ220円を注文した。
今日がバイト初日らしい高校生くらいのメガネをかけた女の子がおり、おばさんから仕事を教えられているところだった。その子がぼくの注文したものを運んできた。横からおばさんの指示にあわせて、テーブルに皿をならべ、「どうぞごゆっくり」と、いかにもお手本どおりといった感じで、ぎこちなく言って去っていった。恥ずかしいのか、目線をあわせようとしないのがおもしろかった。
定食は、案じていたよりは量が控えめで助かった。お肉を焼いて、つけだれに漬ける。けっこうおいしい。臭みもない。おいしい豚肉と、ぼくには区別できず。
ほかにブロッコリーの茹でたのと、白菜の漬け物、お味噌汁。味噌はたぶん十石みそなのだろう(隣の工場でつくっているのだし)。味噌は好みがわかれるものだが、ぼくには悪くない味であると感じられた。
隣のJAマートは、村内唯一のスーパー。のぞいてみた。
猪豚のお肉も売っていた。値段はちょっと高め。牛肉なみか。