1974年のダルトン・ハイウェイ ―― 爆走アラスカ・ダルトン・ハイウェイ1000マイル 11

世界でもっとも過酷な道のひとつ、ダルトン・ハイウェイを走破する旅その11。フェアバンクスから約200マイル走り、とうとう北極圏到達の記念碑までやってきた。ここから先は、いよいよ北極圏を走ることになる。

北極圏到達の記念碑 ―― 爆走アラスカ・ダルトン・ハイウェイ1000マイル 10
世界でもっとも過酷な道のひとつ、ダルトン・ハイウェイを走破する旅その10。ユーコン・リバー・クロスのインフォメーションセンターでこの先コールドフットまでの情報を教えてもらい、ユーコン・リバー・キャンプで給油をすませた。ユーコンを出発し、つ......
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ひろさの補給

北極圏到達の記念碑を出発したあと、しばらくは舗装路がつづく。フラットな地形のため、視界がワイドにひらけている。こういうひろびろとした風景を見るのは、ぼくの好むところである。ひろさは、ときどき補給しなければならない。

全体にフラットな地形なのは氷河地形であるためだろう。前方右手にパイプラインが見える

その先は、またダートとなった。一部の区間だけ路面が濡れていた。雨がふると、路面の性質にもよるが、たいていはぬかるみになって滑りやすくなる。

ユーコンXLの四駆システム

ユーコンXLの四駆システムはフルタイムではなく、二駆、四駆、自動の3種類のモードから切り替えられるようになっている。ユーコンXLのように無駄にでっかくて重たい車をフルタイム四駆にするのは燃費の上からも車重の観点からも実用上もまったく得策ではないだろう。

乾燥路面では二駆で問題なく走行できていた。だが、濡れた路面に突入するとやはり滑る。それで自動モードに切り替えてみた。すべり具合を判断してトラクションをつねに確保できるよう二駆と四駆を自動で切り替えてくれるという仕組みだ。

もう少し後になってから撮影した写真だが、中央の情報パネルに、駆動輪の情報がリアルタイムで表示される。車体の姿勢(前後・左右の傾き)、進行する方角(写真ではNE=北東)も表示される。

切り替えの状況は、情報パネルでリアルタイムでモニターすることができる。ちらちらと確認する。だいたい四駆で走行するみたいだった。四駆走行になればクルマは安定するが、引き換えに、燃費の面では不利である。どっちをとるかという問題だ。

白い車体は泥まみれ

しばらく走るとまた乾燥路面に変わった。おそらくは先ほどの区間だけ一時的に雨が降ったのだろうとおもわれる。

路面も舗装に変わったが、その前の濡れたダート走行で、ユーコンXLの背面は一面に泥をあびてコーティングされたようになった。

ぬかるみを走ると、車体の側面・背面はあっというまに泥だらけ。奥に見えるのが、後述する、説明パネルのある展望台

後方視界を確保しておきたいので、リアのウォッシャー液を何度も流してワイパーを動かした。何度もワイパーを往復させて、ようやく泥をぬぐうことに成功したが、それもワイパーのとどく扇形の範囲だけだ。

バック時につかうリアモニターも、カメラが泥をかぶっているため、役に立たないだろう。

1974年のダルトン・ハイウェイ

このあたりは丘陵地で、舗装路がつづく。丘を登る。登りきったところの道路脇に駐車帯があった。

駐車場。背後に見える三角屋根の小屋は簡易トイレ。煙突のように見えるのは臭気抜き

丘の上にあり、あたりの地形もフラットなので、ずいぶん遠くまで見晴らすことができた。

説明パネルが2枚設置してあった。ひとつはダルトン・ハイウェイ建設にかんするもの。こんな内容だ。

プルドーベイで石油が見つかる以前、アラスカ中部から北部にかけての地域に道路はなかった。1968年時点で、道路は、フェアバンクスのほんのちょっと北までしかなかった(この展望台より132マイル南)。1970年までに道路はユーコン川まで伸びた。そこからプルドーベイまでの358マイルは、1974年にわずか154日間の突貫工事で開通させた。石油をめぐる「20世紀のゴールドラッシュ」とよんでよいような凄まじさである。

ダルトン・ハイウェイ建設時の話題が記された説明パネル

パネルには1974年当時の写真も掲載されていた。細くて険しい道をトラックがおそるおそるすすんでいる。そのころのトラック隊はブルドーザー同伴だった、と書かれていた。

ポンプ・ステーション

もう一枚のパネルは、この展望台から見える小高いピークにつけられた名前の説明だった。それらは、先住民族の名であったり、ダルトン・ハイウェイ建設にかかわったひと(つまりは石油関係の大資本家)の名であったりするらしい。

遠くの右手に、建物が数棟たっているのが見えた。パネルには、Pump Station 5と書いてある。パイプラインの中間ポンプ場であろう。

展望台からの眺望。上の説明パネルと見比べてほしい。右手前の丘の向こうに細く光っているのがポンプ・ステーション5である

長大なパイプラインにオイルを流すためには、ところどころで圧をかけ直してやる必要がある。そのための施設のひとつだ。

その12へつづく。

コールドフットに到着 ―― 爆走アラスカ・ダルトン・ハイウェイ1000マイル 12
世界でもっとも過酷な道のひとつ、ダルトン・ハイウェイを走破する旅その12。北極圏到達の記念碑をすぎ、北極圏に突入した。ぬかるみの路面を走りながら、中間地点であるコールドフットをめざす。ポンプ・ステーション5からコールドフッ......
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