GMCユーコンXL —— 爆走アラスカ・ダルトン・ハイウェイ1000マイル 4

世界でもっとも過酷な道のひとつ、ダルトン・ハイウェイを走破する旅その4。前回は、自走以外の手段を検討した。けれど、やはりダルトン・ハイウェイは自力で全線走破したい。調べてみると、制限をかけていないレンタカーが存在することがわかった。

自走以外の手段の検討 ―― 爆走アラスカ・ダルトン・ハイウェイ1000マイル 3
世界でもっとも過酷な道のひとつ、ダルトン・ハイウェイを走破する旅その3。一般的な大手のレンタカー会社はダルトン・ハイウェイの走行を認めていない。だからといって、ミシガンから陸走してゆくのも現実的ではない。では、どうすればいい?
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GMCユーコンXL

予約をしたのは、ミッドサイズのSUV(Jeepクラス)だった。一人旅なのでもう少しちいさいクルマでもよかったのだが、時期が遅かったせいか、すでにほかの選択肢はなかった。

ところが、現地に到着して、おどろいた。用意されていたのが、フルサイズのSUVだったからだ。

車種はGMC Yukon XL(ユーコンXL)だった。GMCとはGM(ゼネラル・モータース)のブランドのひとつだ。ミシガンではときどき見かけたので存在を知ってはいた。だが、日本では見たことがない。たぶん輸入されていないのだとおもう。アメリカならではの、無意味にバカでっかいクルマだからだ。

無駄にでっかいものはどのくらい無駄にでっかいか

ユーコンXLは、全長224.4インチ(5.7m)、全幅80.5インチ(2.05m)だ。ちなみに、当時住んでいたミシガンでの愛車ホンダ・フィットの寸法は全長161.4インチ(4.1m)、全幅67インチ(1.7m)だったから、これがまるごとすっぽり中に収まって、まだ相当に余裕がある。

エンジンは5.3Lか6.2Lか忘れたが、いずれにせよV8。そしてもちろん、四駆仕様だった(二駆設定もある)。

カーゴルームもむやみに広い。3列目のシートを倒してぼくが横になると、頭と足の前後にまだまだ余裕がある。

一人旅にはあまりに大きすぎるクルマだが、せっかく用意されたものは、ありがたくつかわせていただくことにした。

おまけ:アメリカン・フルサイズSUV

フルサイズSUVはアメリカならではの車種である。

日本やヨーロッパでは、大きすぎてつかいものにならないが、アメリカはちがう。国土が広く道路にむやみに余裕があるせいもあるだろうが、それだけではない。

嗜好として、なぜかこのように無駄にでっかく、やたらに押しの強いフロントグリルを強調したマッチョなデザインが好まれるようだ。むろん、ぼくの個人的な好みとはかけ離れている。

ついでなので、アメリカで発売されているフルサイズSUVをいくつか紹介しておきたい。

まずアメリカのメーカー。

ぼくの借りたユーコンXLは、フルサイズといっても質実剛健版のほう。ラグジュアリー版として同サイズのデナリというのがある。

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フォード・エクスペディション

https://www.ford.com/suvs/expedition/

シボレー・サバーバン

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シボレー・タホ

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キャデラック・エスカレード(日本語版サイトあり。輸入されている?)

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リンカーン・ナビゲーター

https://www.lincoln.com/luxury-suvs/navigator/

日本のメーカーも北米市場向けの車種を出している。

日産・アーマダ

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トヨタ・セコイア

2024 Toyota Sequoia | Toyota.com
Visit the official Toyota website to see the new 2024 Toyota Sequoia. You can see the available color options and get the details about this spacious full-size ......

こうしてみてくると、アメリカ人、とりわけNYやSFなどの都市部ではなく、それ以外の大部分を占める「田舎」において、クルマにどんなイメージが求められているのか、わかるような気がしてくる。でもけっして「理解」はできないだろうなあ、個人的には。

その5へつづく。

出発前の最後の準備 —— 爆走アラスカ・ダルトン・ハイウェイ1000マイル 5
世界でもっとも過酷な道のひとつ、ダルトン・ハイウェイを走破する旅その5。借りたのはフルサイズSUV、GMCユーコンXLだ。ひとりではもてあまし気味のこのクルマを駆って、北極圏をめざすわけだが、そのための準備がまだ残っていた。......
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