カチェマック湾の朝——アラスカで車中泊 9

アラスカの車中泊事情その9。前回その8はこちら。

砂州上の駐車場——アラスカで車中泊 8
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0530目が覚める。けっきょく何もおきず、とがめられもせず。ただ、起きてみたらまわりのクルマはいなくなって、ぼくのユーコンXLだけだった。

カチェマック湾をはさんだ対岸の風景。今朝もうつくしい

すでに明るくなりはじめていた。目の前の海の向こうには、今朝も半島の山々がみえる。氷河も見える。誰もいない。なかなかすがすがしい。

先述したように、半島の尖端のいちばん眺めのよさそうなところはホテルが占拠しており、ぼくのいるちいさな駐車場をはさんで反対側はフェリー乗り場で、フェンスで囲われている。お金になりそうなところは必ず誰かに占有されているというのが、いかにもアメリカ的だ。

砂州上の州道の両脇は、だいたいこんな風景である

この駐車場にいたる州道の両側の砂浜も、前にも触れたように、やはり私有地。有料駐車場となっている。RVパークも同様だ。キャンピングカーが倒木に生えたキノコのようにびっしり並んでいる。

ユーコンXLで砂州を少し戻った。途中にあったちいさな港へ寄ってみた。港を区画している防波堤は、石を積み上げた造りだった。その先に、貨物船が出航していった。

石積みの防波堤の向こうを、貨物船が出航してゆく

港のなかはプレジャーボートで埋め尽くされていた。夏のあいだだけつかわれるものなのだろうか。

それでも、遠くの眺めだけはすばらしい。ただ昨日以上に雲が多く、対岸の山も霞みがちだった。

さて、シャワーをどうするか。シャワー探しは、アメリカでの車中泊の大きな悩みである。

その10へつづく。

シャワーはコインランドリーで——アラスカで車中泊 10
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