ブルックス山脈へ ―― 爆走アラスカ・ダルトン・ハイウェイ1000マイル 15

世界でもっとも過酷な道のひとつ、ダルトン・ハイウェイを走破する旅その15。中間地点のコールドフットを出発した。この先は終点のプルドーベイまで補給地点はない。巨大な大理石の岩山、スカクパク山の特異な山容を眺めたあと、ルートはブルックス山脈の深奥へと分け入ってゆく。

岩山の麓で ―― 爆走アラスカ・ダルトン・ハイウェイ1000マイル 14
世界でもっとも過酷な道のひとつ、ダルトン・ハイウェイを走破する旅その14。北極海のほとりのプルドーベイをめざして北極圏を走りつづける。中間地点のコールドフットで、給油と食事をすませた。このあとは終点まで無補給でゆかねばならない。......
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さらにしばらく舗装路がつづく

フロントガラスに雨粒が落ちてきた。しかし、路面が黒く染まるほどにはならない。

フロントガラスに雨粒が落ちてきた

ダルトン・ハイウェイは谷を詰めてゆく。両側には山が迫っている。いずれも緩やかに波打つような山容である。こういうのを氷河地形というのか、周氷河地形というのか、ぼくにはよくわからない。

デッドホース (Deadhorse) まで205マイルとの標識。デッドホースは、終点プルドーベイのすぐ手前にある地名だ。もしかするとプルドーベイの一部をさすのかもしれないが、正確な関係はよくわからない

ちいさな峠をいくつも越えてゆく。アップダウンをくりかえしながら、道路は徐々に勾配をあげてゆく。さいわい舗装区間がつづくので、それなりのペースで走ることができる。

そうおもったとたん、舗装区間は終わり、またダートとなった。

路肩の小動物たち

しばらく舗装路の恩恵をうけていたが、ついに、ふたたびダートへ

左手には川が流れている。流れは、北に向かっているぼくから見て後方、すなわち南(フェアバンクス方面)へ向かっている。

ゆったりとした地形だが、ここは谷間。道路の左手に川が流れている

路肩にはウサギがたくさん姿を見せていた。アナーバーの庭先でたまに見かけるのよりも、まだちいさい。日本のわが家にいる愛猫てんてんくらいの、かなり小ぶりのウサギだった(あいにく写真はない)。

夕食どきなのか、しきりになにか地面をつつている。クルマが来たとみるや、たちまち草むらへ逃げ込んだ。

ブルックス山脈に分け入るにつれ、道路は少しずつ高度をあげてゆく

一度だけ、オコジョのようなちいさな動物が、路肩に後ろ足だけで立っている姿が目に入った。ユーコンXLの巨体が高速で通り過ぎるというのに、その小動物は逃げもせず、それどころか、ずっと同じ姿勢のまま立っていた。あれ、たしかに動物だったよな?

大自然が教える現実

それなりに傾斜のある坂の手前に、こんな標識がたっていた。トラック向けだ。進入前にチャンネル19へ連絡せよとのことだが、連絡するとどういうことが起きるのかは不明

途中なんどかユーコンXLを停めて写真を撮った。まわりにはクルマもひともいない。清廉な風景があり、そこに埋もれるようにしてダルトン・ハイウェイのダートが走っている。風は冷たい。

ブルックス山脈の途中から見える風景。氷河が形成したゆったりとした地形がひろがっている

だが、アラスカの大自然が誘うロマンティシズムに気持ちが奪われそうになる間もなく、さっそくハエや蚊が寄ってくる。ぼくの体温や、吐き出す二酸化炭素を察知したのだ。「自然」とはとことん「現実」であるということを、その事実が教えてくれているような気がした。

そうしてまたユーコンXLで山を登ってゆく。しばらくすると正面に、ブルックス山脈の核心部が見えてきた。いよいよこの先、峠越えとなる。

いよいよ、ブルックス山脈を越えるアティガン峠へ向かう

その16へつづく。

アティガン峠を越えて ―― 爆走アラスカ・ダルトン・ハイウェイ1000マイル 16
いよいよ、アティガン峠へ向かう世界でもっとも過酷な道のひとつ、ダルトン・ハイウェイを走破する旅その16。ルートはブルックス山脈の深奥へと分け入る。いよいよ、アティガン峠が迫ってきた。チャンダラー・ステーション......
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