第2日目の出発準備
0400前に起床。さいわい雨は降らなかった。まだ暗かったが、テント場はごそごそとひとが動きはじめる気配がした。
お湯をわかして朝ごはん。アルファ米のドライカレーとミネストローネ。けっこういける。食後にインスタントコーヒー。
荷物を片づけ、テント撤収。隣のテントの若者はテントをおいたまま日帰りで山にいくようだ。反対側の夫婦はステラリッジの撤収に手間取っている。
0625出発。燧小屋の受付に、テントの印を落とす。
早朝の尾瀬ヶ原
尾瀬ヶ原はガスがかかっていたが、気温は高く、日が照りはじめれば晴れてくるものとおもわれた。
人気のない木道を西へ向かって歩く。ときどき写真を撮る。
木道は複線化されている。車と同じつもりで左側を歩いていたが、対向してくるひとたちはかなりの確率で右を歩いている。どうも右側通行がルールのようだった。
アップダウンがない木道は歩きやすく、ペースも空身の人とそうは変わらない。ほどなく竜宮小屋に到着した。しかしまだ30分ほどなので通過。
木道が枝をだしている箇所があった。竜宮という場所だという。竜宮とは、水が湧いている場所だとのこと。
晴れてきた。正面に至仏山がきれいに見る。
ふりかえると、昨日登った燧ヶ岳のシルエットが浮かんでいた。西へ向かっていくと、向こうからやってくるひとたちの姿が増えてきた。鳩待峠方面からやってきたひとたちだろうか。山にくらべて、装備がハイキング仕様というか、軽装であるようにおもわれた。
牛首分岐から東電小屋へ
牛首分岐(尾瀬ヶ原三又)に木製ベンチがおいてあった。ザックをおろして休憩。ドコモの電波が来ていた。見晴キャンプ場は圏外だった。
ここから東電小屋方面に向かって、また木道を歩く。こんどは東に向かうので、正面から日に照らされる。陽の光の向こうには、昨日登った燧ヶ岳が見える。
こちらの木道に入ると、すっかり人影が少ない。多くは、山の鼻から見晴を経由して尾瀬沼へ向かうのだろう。ほとんど人工物が目に入らない。江戸時代以前の日本の風景というのは、大半がこんな感じだったのかもしれない。
ところどころに小さな流れや池がある。木道の付け替え工事がおこなわれていた。木道の下は、当然植物は生えておらず、黒い土が露出していた。
ヨッピ川にかかる小さな吊り橋を渡り、その先の小さな湿原を渡ると、東電小屋。そういえば、東電は尾瀬の大地主なのだった。なんとなく威圧的な感じがしたのは、きっと気のせいだろう。でも昨日の沼尻小屋の開放的な雰囲気と対照的だったのは確かだ。ベンチで腰をおろし、ナルゲンボトルに水を補給して出発した。
元湯小屋まで
東電小屋をすぎると、樹林帯だ。
樹林帯を抜け、かなり立派な吊り橋を渡ると、また湿原に出た。正面に燧ヶ岳が見えた。日に照らされて暑い。
進んでゆくと、T字路に出た。右に折れれば見晴へ戻る道だが、ぼくは左に折れて北上する。
山麓に小屋が見えてきた。温泉小屋だ。寄ってみたが、休憩するような感じではなかった。その先に元湯小屋があり、そのさらに先に無料休憩所があった。
おばあさんが店番をしていた。400円で、三ツ矢サイダーを飲む。
チップ制トイレにも寄った。100円。しかしチップを払わず利用する中年夫婦を見かけた。