渚のパラセーリングおじさん —— 石垣島平久保半島東海岸を歩く 10

石垣島の最北端・平久保崎をめざして東海岸づたいに歩く旅その10。前回は、ようやく浦崎までたどり着き、宿のおばさんがもたしてくれたお弁当をいただいた話。お弁当は月桃の葉でくるまれていた。

月桃のお弁当 —— 石垣島平久保半島東海岸を歩く 9
石垣島の最北端である平久保崎をめざして東海岸を歩く旅その9。満潮から2時間がすぎ、海面がだいぶ後退してきた。津波石をながめ、とうとう浦崎に到達した。ここで昼食をとった。宿のおばさんが用意してくれたお弁当は、月桃の葉にくるまれていた。
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平久保崎を遠くにながめながら

お弁当をたべたところは、砂浜から少しだけ高くなった岩場の上だった。

潮が引いて浅瀬があらわになった平野のビーチをはさんで、遠くに小山のように見えるのが、平久保崎だ。写真ではわかりにくいかもしれないが、灯台がはっきり見えた。そちらをめざして歩いてゆく。

川が流れ込んでいた。河口から先に岩がならべられていた。堤のようである。

上の写真は、川のようすを撮影したもの。傾斜がゆるいせいか、流れはほとんどない。ただ、これもオフシーズンの乾季ゆえかもしれない。雨の多い季節には、きっと大変な水量になるのだろう。

渚のパラセーリングおじさん

突然、派手な色をしたバカでかい布をかかえたおじさんが、あらわれた。頭にヘルメットをのせ、からだにはベルトをぐるぐる巻きにしている。コスプレ大会でも始まるのかとおもった。

浜にでてくると、その布を拡げた。何事かと、半ばあっけにとられつつ見ていると、やがてそれはパラセーリングの道具なのだとわかった。

おじさんは、ぼくのことを路傍の津波石のように黙殺しつつ、無表情のまま、砂浜の上をこちらに向かって走りだした。

何度か走っているうちに、ふわりと浮いた。

向こうへいったかとおもうと、こちらへ戻ってきた。

なにやっているんだろう? 手慣れたようすは初心者にはおもえない。趣味なのか、近所でパラセーリングのお店でもやっているひとなのだろうか?

おじさんがあらわれたあたりに入り口があった。平野の集落へ向かう入り口だ。

明石からえんえんと歩いてきた砂浜に一時のわかれを告げて、ぼくもこの入り口へ折れた。砂浜から直接には平久保崎にアプローチできないのだ。

ふりかえると、海が見えた。

平野の集落めざして

入ってすぐのところに駐車スペースがあった。軽のバンが停まっていた。さっきのパラセーリングおじさんのクルマらしかった。やっぱり、このあたりのひとなのだろう。

その先たいらな土地がひろがり、畑になっていた。道が直角に曲がっている。その角に、一本の木が、道標のようにしてたっていた。その向こうに、平久保崎の丘が見えた。

ここから少しずつ登り傾斜となる。道路脇の畑には、動物避けの電気柵がしつらえられていた。

黙々と坂を登る。畑の土は赤茶色だ。沖縄の島で見る畑は、たいていこんな色をしている。

坂を登っていった先には、平野の集落があるはずだ。まわりには畑だけでなく、少しずつ人工物が目につくようになってきた。

平野まで、もう一息だ。

その11へつづく。

平野から平久保崎へ —— 石垣島平久保半島東海岸を歩く 11
石垣島の最北端である平久保崎をめざす徒歩旅その11。最北端の集落 平野を抜けて、いよいよ平久保崎をめざして最後の丘を登る。
石垣島 2019/01
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さんぽのしっぽ

長谷川 一 明治学院大学 文学部 教授。博士(学際情報学)。専門はメディア論、メディア思想、文化社会学。散歩旅を愛好。メインブログ「散歩の思考」。

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