JR富岡駅、その後
その先の富岡駅へ行ってみた。ここは津波の直撃をうけて壊滅した地区だ。一年前(2014年2月)にはほとんど何も手つかずといった状況で、ひっくりかえった車がホームにおきざりにされていたりした。そのときの写真が、これ。
今回いってみると、ホームも駅舎もすっかり解体されて更地になっていた。
周囲の民家は、しかし駅舎とは対照的に、被災した姿のまま放置されていた。
一画で、オバケ映画(自主映画作品だろうか)らしきものの撮影をしていた。
そこから海のほうまで行ってみた。そのあたりは客土工事をしているようだったが、農地として恢復したようには見えなかった。ただだだっぴろい土地がひろがっているばかり。
駅の海側には大きく囲われた倉庫のような建物があった。
さらに奧へゆくと、一年前にはただ荒れ野がひろがっていた土地に、臨時焼却施設ができていた。瓦礫を焼却するのだろう。駅の南側の建物もそうだったかもしれない。
荒れ野の雉
そのあたりをディフェンダーでぐるりとまわってみた。ここは常磐線の踏切だ。
もともと畑や田んぼだったとおもわれるのだが、いまはつぶされたり、放置されたりしている。
雉子がいた(写真の丸印内)。よく肥った立派な雉子だった。
二羽、べつべつの場所で見かけた。ディフェンダーがちかづいても、あまりまじめに逃げる気がない。人間がいなくなったので、のびのび暮らしているようだった。
いったんR6へ出たあと、県道391に入って福島第二原発のほうまでぐるりとまわってみた。第二原発の入口手前に検問所があるが、そのさらに手前に右に逸れる道がある。前回と同様、そこを走ってみた。
以前には、田んぼをつぶした谷間にフレコンバッグが山と積まれていたのに、今回はそれらの多くが姿を消していた。
R6を北上して南相馬へ
R6へ復帰し、北へ向かう。
また帰宅困難区域を通りぬけてゆく。福島第一原発のサイトの横も通過した。
浪江からまだ先へ進む。小高をすぎる。ここは島尾敏雄の出身地だ。東北電力の小高原発の計画地でもある。天気がいいので、ぼんやりしてくる。
南相馬の道の駅に到着した。直売所でお土産などを買った。
道の駅の向かいにあったラーメン屋に入った。そこしか近くには店がないようだった。いわゆる濃いめのラーメンなのだが、なかなかおいしかった。
南相馬の海岸
R6へ復帰し、北へ向かう。
道の駅の先のエネオスで給油した。それから県道263で海のほうまで行ってみた。
海岸沿いは平らな土地で、おそらく見渡す限りの田んぼだったろうが、やはり津波被害にあって壊滅したようだった。
防潮堤の工事をしていたが、日曜とて休工中だった。
古い防潮堤は壊れており、その外側に新しい防潮堤をつくっているらしい。
おじさんがやって来た。かれも防潮堤に登って海をながめていた。
浪江ICまで戻って帰途へ
そこから県道260で海に並行に南へ戻り、途中からR6に復帰した。というのも、県道はその先で通行止めだと表示されていたからだ(橋が落ちて修復されていないのだろう)。
南相馬ICから常磐道に乗るつもりだったのだが、せっかくなのでR6を浪江まで戻ることにした。そして浪江市街を抜け、また浪江ICへ戻ってきた。警察官がまだ立哨をつづけていた。朝と同じひとかどうかはわからなかった。
常磐道に乗った。あとは三郷まで280km、途中千代田PAで休憩しただけで、ひたすら80-90km/hで走って帰った。
おしまい