さんぽのしっぽの来歴 3

本稿(その1から4まで)は、先代・四代目「さんぽのしっぽ」公開に先だち、2014年6月に執筆されたものです。文中の「現在」は「2014年6月から7月ごろ」を意味します。その後2018年8月に当サイトは新環境へ移行してリニューアルしたため、文中の記述と整合しない箇所がありますが、当時の記録という意味で、そのまま掲載しています。ご了解ください。  2018年8月30日

じっさい、この旧さんぽのしっぽ(二代目)は、開設したまではよかったものの、その後ほとんど更新できませんでした。

理由はいくつかあります。サイトの方向性や多忙といった話を別にすれば、運用面にかんして構築環境の問題が大きかったような気がします。

マウイ島ハレアカラ山頂にて(ハワイ)。

旧さんぽのしっぽ(二代目)では、なるべく楽して手軽に制作したいという誘惑に負けて、当時Appleが出していたiWebというウェブ制作アプリをつかってつくりました。ワープロ感覚でつくれるという触れ込みどおり、便利で楽でした。CSSやHTMLにかんする知識がとくになくても、そこそこきれいに仕上がります。

けれど重くて作業性がどうにも悪かった。デザインもお仕着せ感が強く、手を入れたくなっても、ある範囲以上のことはできません。直接HTMLを書き直すようなわけにはいかないのです。

操作の重さは、iWebにたいする作者の気持ちまで重くすることになりました。なんとなく面倒な気持ちが先にたつようになり、作業を後回しにしていました。その積み重ねで、作業からどんどん遠のいていくことになりました。そうこうするうち、MobileMeの廃止が発表され、またiWebも、うやむやのうちに開発中止になってしまいました。

このとき考えました。特定のアプリケーションに依存するから、相手の都合に振りまわされるわけです。そのような発想を捨てて、じぶんで直接CSSやHTMLを記述すれば、そうしたリスクは最小限に抑えられます。ようするに、面倒を避けて楽したいという気持ちが、結果として別の「面倒」の泥沼をもたらしていた、というわけです。

いまはなきロック居酒屋「俺ん家」(函館)。

落ち着いて考え直してみれば、じぶんでCSSを書くのがいちばん性に合っています。作者にはウェブで「商売」をしようなどという気は毛頭ありませんから、流行の目新しいテクノロジーを駆使してサイトを派手に飾りたてる必要などまったくない。写真とテキストがきちんと組版できるのであれば十分です。

一念発起して、CSSをじぶんで書いてみることにしました。揃えたものは、Macの世界ではよく知られたmiというエディタ(前からもっていた)と、数冊の参考書(新たに買いました)だけ。こつこつと独学で勉強を始めました。2011年の秋のことです。

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