プルドーベイに到着 ―― 爆走アラスカ・ダルトン・ハイウェイ1000マイル 22

世界でもっとも過酷な道のひとつ、ダルトン・ハイウェイを走破する旅その22。地形に起伏というものがなくなった。ダートの路面は雨で泥濘み、補修工事があちこちでおこなわれていた。ひたすら北をめざして走りつづけてゆくと、プレハブの建物がちらほら目につくようになった。

道路補修工事とピックアップトラック ―― 爆走アラスカ・ダルトン・ハイウェイ1000マイル 21
世界でもっとも過酷な道のひとつ、ダルトン・ハイウェイを走破する旅その21。アティガン峠でブルックス山脈を越え、雨のツンドラ帯を走る。路面はよく整備されているが、ダートなので、すぐに泥濘んでしまう。泥濘み対策の補修工......
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プルドーベイに到着

右手に見えるのはサグ川。Sag River, あるいは Sagavanirktok River と綴る。ブルックス山脈から流れてきて、この先のプルドーベイで北極海(ボフォート海)へ注いでいる

まったいらで荒涼とした北極圏の風景。そのなかに、殺風景なプレハブの建物がまばらに建っている。なんだかわからないが、建設資材のようなものが置かれていたりもする。全体にごちゃごちゃと取り散らかった印象だ。それまで見てきた北極圏の自然の風景と比べると、著しいコントラスをなしているように感じられた。

正面に見える青い塔のようなものは、石油を吸い上げるポンプなののだろうか

どうやら、ここはデッドホース Deadhorse とよばれる場所らしい。

プルドーベイとデッドホース

デッドホースは、プルドーベイの入口あたりに位置している。

プルドーベイの一部をさすのか、隣接する別の地区の名前なのか、その厳密な関係はよくわからないが、ウィキペディア英語版を読むかぎり、プルドーベイのなかの一地区をさすようである。

Deadhorse, Alaska - Wikipedia

あとで知ることになるのだが、おおざっぱにいうと、この先のブルドーベイの中心部は石油掘削や積み出しなどの作業の地区で、手前のデッドホースには居住区ということになるようだ。

居住区とはいえ、昨日ユーコンでもらってきた資料によれば、デッドホースは町でも村でもなく「キャンプ」とよぶものらしい。「仮の」「一時的な」というニュアンスが込められているのだろう。
というのも、ここにはふつうの意味で定住している世帯はないからだ。住んでいるのはことごとく、ブルドーベイの油田施設に関係する者なのだ。

永久凍土に浮かぶ街

まもなく、湖に面したT字路に達した。コリーン湖 Colleen Lake だ。海とはつながっておらず、淡水湖のようである。

T字路。正面がコリーン湖

このT字路を左にゆけば、ちいさな空港がある。ぼくは右に折れて、プルドーベイの中心部に向かう。

プルドーベイの街は、永久凍土の上に、幻のように浮かんでいた。

見かける建物はすべて、パイル(杭)を何本も打ちこんだ上に、地面から少し浮かすようにして建てられている。地面が永久凍土のためだ。通常のコンクリート基礎の上に建てると、永久凍土が溶けてしまい、不等沈下をおこしてしまうのだ。

プルドーベイの建物。これはホテルのようだ。各棟とも、パイル(杭)の上にプレハブの建物が載っかっているようすがわかるだろう

未舗装の道路ゆえに、町中いたるところ、泥濘んでぐちゃぐちゃだ。それが、雨のせいによるのか、気温の上昇による凍土の溶解も関係しているのか、そのあたりについては判断がつかない。

検問所

グーグルマップの指示どおり、プルドーベイの中心部に向かって走ってゆく。すると途中、道路のまんなかに、検問所があらわれた。しかしそのときぼくはその意味を、あまり深くは考えていなかった。

その23へつづく。

油田の街で挟み撃ち ―― 爆走アラスカ・ダルトン・ハイウェイ1000マイル 23
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