泥濘地獄 ―― 爆走アラスカ・ダルトン・ハイウェイ1000マイル 20

プルドーベイをめざして、再び走りはじめる

世界でもっとも過酷な道のひとつ、ダルトン・ハイウェイを走破する旅その20。アティガン峠でブルックス山脈を越え、さらにツンドラを走った先にあった峠の駐車帯で車中泊した。翌朝、雨はやんでいた。ベーグルの朝食をたべたあと、北極海のほとりプルドーベイをめざして、再び走りはじめる。

峠の朝 ―― 爆走アラスカ・ダルトン・ハイウェイ1000マイル 19
世界でもっとも過酷な道のひとつ、ダルトン・ハイウェイを走破する旅その19。13時間走り、夜中ちかくになって、ちいさな峠にあった駐車帯に入って仮眠した。白夜の北極圏は、夕景を見せてはくれるものの日が暮れることはなく、そのまま朝を迎え......
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再び雨が降りはじめる

途中で一服。隣にパイプラインが併走している

走りはじめてしばらくは順調だったが、やがて雨が降りはじめ、すぐに強くなった。

路面はよく整備されていたが、雨が降るとすぐ泥濘んでしまう

路面はぬかるみ、水たまりもあちこちにできる。

滑るユーコンXLをあやつる

ときどき、というか、かなり頻繁に、ハンドルをとられるため、両手でしっかり保持しなければならない。

路肩に大きな水たまり

水たまりは避けられるのならそれにこしたことはないけれど、あまり気にしすぎて無理なラインをとっても滑る。けっきょく、どっちにしても滑るわけだ。

ただ、ユーコンXLは四駆のうえ車重もあるから、路面にトラクションがかけられる。多少滑ったとしても、それ以上姿勢制御がむずかしくなるようなことはなかった。

右手に川が見えてきた。「堤防」というものはない

これが、ふだんミシガンで乗っていたFitのような小型軽量FFの、最低地上高の低い車で来ていたら、さすがに大変な思いをしただろう。

泥濘地獄

地形としては、ちいさな山に挟まれた川沿いのひらけたところをすすんでいるらしかった。全体としては平坦だが、実際にはちいさな丘が連続しており、道はそれをひとつずつ越えてゆく。なかには、かなり急勾配の上り坂もあった。

全体としてはフラットな地形だが、ミクロに見ればちいさな丘が連続する。ここは河岸段丘を登る坂

泥濘んだダートゆえ、途中でうっかり止まってしまったら、スリップして再発進がむずかしいかもしれないとおもわされるような箇所もあった。

泥濘んだ路面(写真が白飛びしてしまい、申しわけない)

たまに見かけるトラックなど他のクルマは、難儀しているようだった。路面の泥濘みがひどく、あまりにもグチャグチャだから。

カメラのピントがフロントガラスの水滴に合っているが、前方に映っているのは、泥濘に苦しむトラック
その先には別のトラックが路肩に停車中だった。荷物の固縛の緩みを直しているらしかった

さいわい、そんな場所でもユーコンXLは、立ち往生してしまうことなく、淡々と走ることができた。

丘陵地を抜けて

ゆるやかな丘陵地を抜けると、あとはもうひたすら平たい土地がつづく。そのなかを北極海へ向かって走りつづける。

この建物はなんだろう? ふつうの集落ではあるまい。道路維持復旧工事の作業ステーションか?

まもなく、通行止めに遭遇した。

この先に、工事車両がでているらしい。泥濘地獄に対処すべく、早くも道路補修工事が始められていたようだった。

この先、係員がでて、一時通行止め。道路補修工事中らしい

その21へつづく。

道路補修工事とピックアップトラック ―― 爆走アラスカ・ダルトン・ハイウェイ1000マイル 21
世界でもっとも過酷な道のひとつ、ダルトン・ハイウェイを走破する旅その21。アティガン峠でブルックス山脈を越え、雨のツンドラ帯を走る。路面はよく整備されているが、ダートなので、すぐに泥濘んでしまう。泥濘み対策の補修工......
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