デナリ(続)——アラスカで車中泊 6

アラスカ車中泊事情のその6。前回その5はこちら。

デナリ——アラスカで車中泊 5
アラスカ車中泊事情のその5。前回その4はこちら。ダルトン・ハイウェイやフェアバンクスだけでなく、デナリでも車中泊をした。そのときのことも書いておこう。アラスカ州道3号(AK-3)の展望台からデナリ方面をのぞむ......

デナリで車中泊のできそうな場所を探してまわり、ビジターセンターの駐車場へやってきた。一般車輌用とRVパークに区分されていたが、後者のほうにはキャンピングカーなどたくさんのクルマが停まっていた。そこの端のほうの空きスロットにユーコンXLを入れた。

晩ごはんのしたく。ストーブでお湯をわかして、マルちゃんの袋麺を茹でるだけ

SOTOのマイクロレギュレーターストーブにコッヘルをのせてお湯を沸かし、アメリカではたいていのスーパーで見かけるマルちゃんの袋麺を投入して晩ごはんにした。具もなにもなし。

マルちゃんの匂いにつられたのか、リスがやってきた。アナーバーで見かけるのよりはずいぶん小ぶりのリスである。すぐ近くまで来ては、さっと逃げてゆく。しばらくたつと、またやってくる。そのくりかえし。遊んでいるのか、遊ばれているのか。

リスが近寄ってきた。匂いにつられたか

トイレは、場所柄なのか、清潔だった。おむつ換えのための台まである。歯磨きをして顔をあらう。このまま夜通し利用可能かどうかはわからない(利用可能だった)。

ビジターセンターのトイレ。夜間も使用できた

RVパークには数台のキャンピングカーが停まっていたが、順次姿を消していった。2100すぎ、駐車場には乗用車しか残っていなかった。これは予想外だった。

ぼくもパークの外へ移動するかどうするか迷った。そのうちパークレンジャーの車がやってきた。巡回だ。だが、とくになにもいわれることなく、そのまま通過していった。乗用車はお目こぼししてくれるかな、とおもった。もし何かいわれたら、そのときパークの外へでればいいだろうと考えることにした。

けっきょく、朝まで何事も起こらなかった。

翌朝は早くからワンダーレイクへ出かけていった。いったんウィルダネス・アクセス・センターまで下り、そこからバスでゆく。一般車両は通行禁止のため、それしか方法がない。

半日かけてバスに揺られてワンダーレイクへ着き、マッキンリー川の河畔まで歩いたのち、また半日かけてバスで戻ってきた。ウィルダネス・アクセス・センターへ帰着したのは2000すぎだった。といっても、そこは夏のアラスカ、まだほぼ昼間のような明るさだった。

ビジターセンターの本館。こちらにもトイレがあり、外からもアクセスできる

キャンプサイトにゆき、シャワーを浴びることができるかどうか訊いてみた。キャンパー以外不可といわれるのかなと、なかばあきらめていた。だが意外にも、なにもいわれなかった。$4.5。

コインシャワーを浴びたあと、備え付けの洗濯機をまわして洗濯をした。$2。いずれも支払はクォーター(25セント硬貨)しか受け付けてくれない。ぼくの前に洗濯機をつかっていたおばさんが、売店で両替してくれるわよと教えてくれた。乾燥機はつかわなかった。車内に干せばいい。どうせ無駄にスペースがあまっているのだ。

ウィルダネス・アクセス・センターに戻ると、もう閉まっていた。そこで、昨日と同じくビジターセンターへ向かった。RVパークは空きスペースが少なかったので、その一段上のところにある一般車両用の駐車場にユーコンXLを駐めた。

ビジターセンター内部の展示(翌朝撮影)。館内はフリーWi-Fi完備だ

晩ごはんは、また袋麺だ。今日は日清のTop Ramenとかいう名前のやつ。これもアメリカのスーパーでよく見かける。たべてみたら、ふつうの醤油味だった。今日もリスが寄ってきた。昨日と同じ個体ではないとはおもうが。

日付が変わっても、まだ空は明るかった。車内でシュラフにくるまったが、それでも寒い。着込めるだけ着込んでシュラフに入りなおし、まるくなって眠った。

その7へつづく。

フェアバンクスからホーマーへ——アラスカで車中泊 7
アラスカ車中泊事情のその7。前回その6はこちら。その5とその6でデナリでの車中泊に寄り道をした。話は、その4(フェアバンクスのウォルマートの駐車場で車中泊したところ)へ戻る。翌朝、0530目が覚めた。天候は......
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