アラスカに温泉がある。チェナ温泉 (Chena Hot Springs) という。フェアバンクスから55マイルほど東へ走った森のなかだ。行ってみることにした。ダルトン・ハイウェイを走破した旅の帰り道のことである。
パイプライン見学と洗車 ―― 爆走アラスカ・ダルトン・ハイウェイ1000マイル 37:最終回
世界でもっとも過酷な道のひとつ、ダルトン・ハイウェイを走破する旅その37(最終回)。プルドーベイまでの全線を、ぶじに往復し、また戻ってきた。ダルトン・ハイウェイの起点の看板のある場所から先、道はアラスカ州道2号線に変わる。......
フェアバンクスからチェナ温泉までは一本道だ。両側は森で、ところどころに集落がある。ゼネラルストアがあり、学校がある。キャンプ場もある。でもそれだけ。信号も交差点もアップダウンもない。カーブさえほとんどない。
こういう道はオートパイロット(クルーズコントロール)で一定の速度で淡々と走るのがいちばん楽だ。アメリカに来てようやく、オートパイロットの有用性がわかった気がする。
一時間ちょっと走って到着した。道路の終点がそのまま温泉の入り口になっていた。
入ると駐車場があり、林のなかに建物がいくつか点在している。左手に、なぜ古い旅客機がおかれていた。その奥は未舗装の幅広の直線の空き地になっていた。セスナなど軽飛行機の滑走路なのかもしれない。
温泉は露天風呂だ。といっても米国式なので、bathではなく「プール」とよぶ。水着を着用しなければならない。日本の感覚でいうと、屋外の温水プールである。
入場料として$15を払う。ロッカールームはやたらに混雑していた。ロッカーはクォーター(25セント硬貨)を1枚入れて施錠する方式である。
その2へつづく。
アラスカで温泉に入る 2
ダルトン・ハイウェイの帰り、チェナ温泉へ入りにいった。アメリカ最北の温泉なのだそうだ。フェアバンクスから森のなかを55マイル走って、現地に到着した。ロッカールームで水着に着替えた。露天風呂の温泉に向かう扉をあける。そこにあ......