北極圏外へ ―― 爆走アラスカ・ダルトン・ハイウェイ1000マイル 34

世界でもっとも過酷な道のひとつ、ダルトン・ハイウェイを走破する旅その34。北極海に面した石油掘削のためのキャンプ、プルドーベイからの復路の話のつづき。中間地点のコールドフットで休んだあと、さらに一走りし、パーキングで車中泊した。

ねぐらを探して ―― 爆走アラスカ・ダルトン・ハイウェイ1000マイル 33
世界でもっとも過酷な道のひとつ、ダルトン・ハイウェイを走破する旅その33。北極海に面した石油掘削のためのキャンプ、プルドーベイからの復路の話のつづき。中間地点のコールドフットで、給油・食事をすませ、ビジターセンターを見学した。......

0730目が覚める。昨晩はけっこうよく眠た。けっきょくこのパーキングにはほかの車は来なかったようだ。夜半まで雨が降って風も吹いていたが、かまわず寝た。

目が覚めたら、対向車線側のパーキングに、トラックが一台停まっていた。仮眠をとっているのだろう

朝食は、ベーグル、バナナ、野菜ジュース二本。

ウェットティッシュで、車内の清掃をする。ブルドーベイの警備のおじさんたちにつけられた室内の泥のあとをぬぐう。つけられたこと自体は気にしていないのだが(かれらも仕事である)、レンタカー会社に返却したときにごちゃごちゃいわれるのが面倒だったので。ぬぐえば、おおかたとれた。

0900出発した。

走りはじめてしばらくは、深いガスのなか

昨晩は、もう少し南下すれば、北極圏の碑やその先のFinger Mountainなどで車中泊ができそうだという当てもあったのだが、その手前にしておきたかった。その理由は、少しでも長く北極圏内にとどまりたかったからだ。

地形や植生など、北極線を境に南北で異なっている。こうして極北アラスカをじぶんの目で見てみると、北海道は、道北といえどもまだ十分低緯度にあるのだということがわかる。

雲と地平線に挟まれた狭いところに、圧縮されたような丘がひろがる

北極圏の碑のあるところまで来ると、雨はあがっていた。朝なので誰もおらず静かだった。こういうときなら、ここも悪くないとおもう。トイレも二カ所あり、ベンチもある。奥にはキャンプ場もあるらしいが、車中泊なら広い駐車場で十分だとおもう。

往路にも立ち寄った北極圏到達の碑の前で。この日は誰もおらず、静かだった
しかしながら、碑の裏側は、ごらんのとおり落書きだらけ

この碑が北極線の通過地点だ。すなわち、ここをすぎると、北極圏の外へでることになる。出るというべきか、戻るというべきか。

その35へつづく。

ユーコン川にかかる木橋 ―― 爆走アラスカ・ダルトン・ハイウェイ1000マイル 35
世界でもっとも過酷な道のひとつ、ダルトン・ハイウェイを走破する旅その35。北極海に面した石油掘削のためのキャンプ、プルドーベイからの復路の話のつづき。パーキングで車中泊したあと、北極圏を抜け、再び娑婆に戻ってきた。天気は、......
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