晩成温泉を出発——初積雪の十勝を走る 6

初積雪の十勝をレンタカーで走る旅その6。晩成温泉の大浴場のようすを紹介した。入浴後は、ふたたび雪のなかヴィッツを走らす。

晩成温泉の大浴場——初積雪の十勝を走る 5
初積雪の十勝をレンタカーで走る旅その5。晩成温泉の大浴場内を紹介する。晩成温泉は、ひじょうにめずらしいヨードを多量に含有する泉質で知られる。お湯は赤チンのような色をしている。
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休憩室と食堂

温泉につかったあとは、また長い渡り廊下を歩いて本館に戻ってくる。左手に休憩室がある。

基本はお座敷スタイルだが、椅子も用意してあるのは、膝を痛めているケースの少なくない年配の利用者へ配慮したものだろうとおもわれる。

温泉に入ったあと、この休憩室でだらだらとすごす、というのが典型的な地元のひとたちの利用パターン。漫画も多数とりそろえられている。

漫画の詰まった書棚の奥に、食堂がある。今回は利用しなかったけど、以前にここに泊まったときには、晩ごはんをとった。そのときの記事はこちら。

晩成温泉に泊まる 2/2
その1のつづき。入浴券をもって温泉棟にいく。受付で券をだすと、バスタオルとハンドタオルを貸してくれる。なかなかありがたいサービスである。温泉はヨード泉。赤チンみたいな匂いがする。東京に帰ってから学生に訊いたら、誰も赤チンを知らなかった。露天

浴室棟をながめる

休憩室も食堂も、このときはお客さんはいなかった。食堂ではたらいているらしいおばちゃんたちのおしゃべりの声が、室内にひびいているだけだった。

休憩室の窓の外をながめてみる。写真左手から長く伸びているのが渡り廊下だ。その先にあるのが、浴室棟である。中にいるとわりに大きな浴室だという印象だが、こうしてみると、そんなに大きな建物には見えない。

それにしても、浴室棟を本館からだいぶ離した位置に建てるというケースは、各地の温泉の建物にわりによく見られるようにおもう。長い渡り廊下というのは、一昔前の温泉宿を象徴するアイテムだといっても過言ではないだろう。だが、このような配置には、建築的にどういう利得があるのだろうか。温泉の湿気を嫌ってのことなのだろうか。

晩成温泉をあとに

ゆっくりした。出発しよう。

雪はさっきよりもいっそう烈しくなっているようにおもわれた。

温泉のある本館からみて、駐車場をはさんで向かい側(陸側)には、二階建ての四角い建物が建っている。これが宿泊棟だ。ぼくは数年前にここに泊まったことがある。

古い学校建築のようにも見える。入口の上には、いまは「晩成の宿」と記された看板がかかっているが、ずっと以前には農業研修施設というような看板がかかっていたとおもう。いまは申し込めば誰でも宿泊できるはずだ。ただこの日は、宿泊客はいないようだった。

ふたたび雪道へ

レンタカーのヴィッツに乗り込む。

車内のディスプレイの表示によれば、気温-1℃。マイナス10℃以下に下がることもめずらしくない十勝の真冬にくらべれば、まだまだ序の口の気温だ。それでも、軟弱な関東の人間にとっては、十二分に厳しい冷え込みに感じられた。

その寒さと雪のなか、ヴィッツのエンジンを始動する。そして、ふたたび真っ白な雪道を走り出した。

そろそろ空港へ戻らなければならない時間だ。

その7へつづく。

帯広空港へ向かう雪道——初積雪の十勝を走る 7
初積雪の十勝をレンタカーで走る旅その7。晩成温泉を出発して帯広空港まで走った。あたりは一面の雪野原。雪はますます烈しくなった。
十勝 2018/12
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さんぽのしっぽ

長谷川 一 明治学院大学 文学部 教授。博士(学際情報学)。専門はメディア論、メディア思想、文化社会学。散歩旅を愛好。メインブログ「散歩の思考」。

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