カウナス市内うろうろ——晩秋のリトアニア駆け足旅 15

翌日からは本来の用件である国際学会に参加した。会場は、市内中心部にあるヴィータウタスマグヌス大学というところだった。どういう大学かまったく予備知識をもちあわせていなかったが、リトアニアの歴史上の王様か何かの名前を冠しているらしく、いずれ名のある大学らしい。あとでウィキペディアを見たら、国立大学なのだという。

ホテル・カウナスとグリル・ロンドン——晩秋のリトアニア駆け足旅 14
晩秋のリトアニア駆け足旅その14。杉原千畝記念館の見学を終えて、トロリーバスでホテル・カウナスへ向かった。カウナス一のホテルということだったが、行ってみるといかにも旧共産圏という感じのホテルだった。
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メトロポリス・ホテルと杉原千畝のプレート

そのヴィータウタスマグヌス大学の講堂の向かいに、メトロポリス・ホテルがあった。ごらんのように、建物はかなり古めかしい。

由緒と歴史のあるらしいメトロポリス・ホテルだが、現在も営業しているという。ただ、エクスペディアやHotels.comで見る限り、宿泊料金はそれほど高くはなく、ぼくが泊まったホテル・カウナスよりは安めだった。

このホテルの外壁にも、杉原千畝を顕彰するプレートが埋め込まれていた。

顕彰碑をつくるのはいいことだとおもう。それにしても、誰がどんな目的で設置しているのだろうか。プレートにはいっさい記載がないので、まったく見当がつかなかった。

ヴィータウタスマグヌス大学の建物

学会初日の午前の会場は講堂、午後からのセッションは近くの別の建物でおこなわれた。そちらは現代的な建物だった。

ガラス越しに、図書室なのだろうか、内装にふんだんに木がつかわれた大きな部屋を見下ろすことができた。感じのいい空間だった。一面のガラスの向こうに、黄色い落ち葉が積もった中庭が見えた。

裏山のケーブルカー

学会の会場のすぐ裏手は斜面になっている。裏山、というほどではないが、木々が生い茂り、地表は落ち葉で埋め尽くされている。そこに、ケーブルカーの駅舎があった。

Funikulieriusというのは、フニクラ、つまり登山鉄道というかケーブルカーのことだろう。

グーグルで調べたところ、リトアニアでもっとも古いケーブルカーとのこと。距離は短く、この裏山というか裏斜面を上り下りするだけ。もっとも、このときはオフシーズンゆえか、運行する気配はまったくなかったのだけど。

車輌はこのように小ぶりで、いい感じである。模型にするのにぴったりだ。

聖ミカエル教会

市街地へでてみた。お昼時だが、人影はまばらである。

目抜き通りの並木(ライスヴェス大通り)は、クルマは進入できず、歩行者のみ。その東のはずれに、聖ミカエル教会が建っている。

建物はネオ・ビザンティン様式のカトリック教会だ。1893年に建てられたときは正教会だったが、旧ソ連占領時代は美術館としてつかわれていたため、創建当初から内装はだいぶ変更されてしまっているのだという。

中へ入って、すぐのベンチに腰かけた。お昼時ゆえ、ミサの最中だった。神父さんが登場すると、列席している信者のひとたちが一斉に立ち上がった。神父さんの説教はマイクをとおして館内に響く。

その間も、つぎからつぎへと信者がやってくる。年配のひともいれば、若者もいる。リトアニアが敬虔なカトリック教徒が多い土地柄だということが、あらためて印象づけられる。


ロトンダを下から見上げる。教会の外観はかなり傷みが目立ったが、内部は手入れが行き届いていた。

その16へつづく

リトアニア 2018/10
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さんぽのしっぽ

長谷川 一 明治学院大学 文学部 教授。博士(学際情報学)。専門はメディア論、メディア思想、文化社会学。散歩旅を愛好。メインブログ「散歩の思考」。

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