カウナスからヴィリニュス空港行きバスに乗る——晩秋のリトアニア駆け足旅 18

カウナスでの滞在最終日の朝が来た。お天気はいまひとつだったが、シーズンオフで静かなのはよかった。つぎに来るときもやはりシーズンオフがいい。もっと自由に時間のつかえるスケジュールで来てみたい。そんなことを考えつつ、ホテルをチェックアウトした。

カウナスごはん——晩秋のリトアニア駆け足旅 17
晩秋のリトアニア駆け足旅その17。カウナスでの食事について。
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ヴィリニュス空港行きバスの予約

帰国便も往路と同じLOTポーランド航空便だ。ヴィリニュス空港からワルシャワ経由で成田まで。まずはカウナスからヴィリニュス空港へ行かねばならない。

往路と同じように鉄道でカウナスへ行ってもいいが、鉄道駅から空港までは、けっきょくバスかタクシーで移動しなければならず、面倒だ。

調べてみると、カウナスから直接ヴィリニュス空港へゆくシャトルバスが運行されているらしい。何社かあるみたいだったが、Ollexという会社のバスにした。最安であり、調べたかぎりとくに問題もなさそうだった。ウェブサイトは以下のURLである。

Express - Vilnius airport - buy a ticket - Ollex
Vilnius airport ticket sales

ウェブは英語版もあり、上のURLから便を選んで予約し、クレジットカードで決済できる。ぼくはカウナスに到着した日の晩に予約した。税込で10ユーロちょうどだった。

予約・決済が完了すると、QRコード付きのPDFチケットがメール添付で送られてくる。当日はそれをiPhoneで表示して運転手のおじさんに見せればよい。

なお、予約した時点では座席にはだいぶ余裕があるようだったが、当日行ってみると満席だった。もしご利用されるなら、事前予約を強く推奨します。

ヴィリニュス空港行きバスの乗り場

バスの予約はスムーズだった。しかしただ一点、不安なことがあった。それは指定されたバスの乗り場が、カウナス駅前にあるバスターミナルではなく、市内からだいぶ離れた郊外のバイパス沿いであることだった。

グーグルマップで示すと、上の位置である。市内から北東に向かっていった街はずれのサークルK前だという。

そこまで行くのはいいが、行ってみたところで、ほんとにバスが来てくれるのかしら? 万が一バスが現れなかったら、それから市内へ戻ってヴィリニュスまで別の手段で移動したとしても、出発便にはまずまにあうまい。

が、しかし、そんなことをあれこれ考えても仕方ないので、ともかく指定されたバス乗り場まで行ってみることにした。

市バスで空港行きバス乗り場まで

指定された街はずれのサークルKまで、どうやっていけばいいか。グーグルマップで調べると、市バスが何系統も出ているらしい。そこで、もっとも経路がシンプルそうなバスに乗ることにして、ホテルから10分ほど歩いてバスに乗った。

系統番号は忘れてしまったが、26番だったような気がする。2輌連結のトロリーバスだ。

乗車すると、運転手に運賃1ユーロを支払う。そのあと、ぼくがそのまま座席に移動しようとすると、最前列に座っていたおばあさんが手真似で「チケットを運転手から受けとりなさい」と教えてくれた。

早朝のバスだったが、郊外へ向かう路線のためか、車内はがらがらだった。道はまっすぐ北東に向かっている。片側三車線くらいある大通りで、地図で見ると、Savanoriy pr.と記されていた。両側には街路樹が植えられ、四角くてあまり愛想のない中高層の集合住宅が建ち並ぶ、いかにも旧社会主義国という眺めが続く。

クルマの流れは順調だった。だが、あと少しで降車するバス停というところまで来て、突然、詰まってしまった。しばらくすると左側、つまり中央分離帯あたりで工事をしているようすが見えた。トロリーバス用の架線の工事をしているみたいだった。

その先、Muravaというバス停で降車した。あたりはこんな風景だった。

市バスを降りて二つ目のサークルKまで

Muravaのバス停から大通りに沿ってさらに北東へ向かって歩く。すぐに大きな交差点があり、その手前にサークルKがある。

サークルKといえば、日本ではコンビニのことだとおもうだろう。ぼくもそうおもっていた。だがそこには、コンビニだけが単体であるのではなく、ガソリンスタンドも併設されていた。いや、むしろ、ガソリンスタンドにもサークルKと記されていたので、両方あわせてサークルKと名乗っているらしかった。

ガソリンスタンドの駐車スペースにOllexと車体に記されたバスが停まっていた。しかし同社から送られてきたPDF内の地図によれば、指定されたサークルKはここではなく、交差点をわたった先である。

そして、上の写真でもよく見ればわかっていただけるとおもうのだが、交差点の向こう側のガソリンスタンドにも、たしかにもうひとつ、これとまったく同じようなサークルKの看板がたっているのが見えた。

ヴィリニュス空港行きバス乗り場

交差点をわたって、その先の、つまり指定されたサークルKにたどり着いた。

サークルKの大きな看板の裏側に、ちんまりとOllexのバス停であることを示す看板がたっていた。

どうやら、ここでまちがいないらしい。

ひたすらバスを待つ

ぶじにバス乗り場までたどり着くことができたのはよかったが、余裕をみて出てきたので、バスの到着予定時刻まであと45分もある。仕方ないので、バス停のあたりでぼんやり突っ立ってバスを待つことにした。

ラウンドアバウト(ロータリー)を示す標識がたっていた。ラウンドアバウトはヨーロッパに多く見られる交差点形式である。交通量がそれほど多くない交差点においては、信号方式よりも効率がよいとされている。ぼくも実際にヨーロッパの街をクルマで走ったときに、そのことを実感した。

アメリカでも近年導入されつつあるといい、ぼくが住んでいたアナーバーにもいくつかあった。ただ当地の友人たちが言うには、多くのアメリカ人はまだラウンドアバウトになじみがなくて、どうしていいかよくわからないのだという。

バンがカーゴ・トレーラーを牽いていた。日本だと道路事情のせいかあまりトレーラーを見かけないが、リトアニアでは比較的よく見かけた。

アメリカではむしろトレーラーはひじょうに一般的だった。レジャー用というよりも、さまざまな作業用に日常的につかわれていたのが印象的だった。上の写真のように、荷物を運搬するためであったり、作業道具を満載していたり。

大通りの路肩では、タイヤ交換をしていた。写真右手の青いトラックが、どうやらパンクしたらしい。その巨大なタイヤをはずして、救助に来たとおもわれる黒いワゴンに積み込もうとしているのだった。こういう光景も、そういえば最近日本ではあまり見なくなったような気がする。

日はなかなか昇らない

この日の朝の気温は、摂氏6度くらいだった。外でただ突っ立っていなければならない身にはつらい気温である。おまけに、ガソリンスタンドの建物の陰になって、日もあたらない。午前9時をすぎたというのに、太陽は地平線からまだわずかに顔をだしただけ。なにか上から抑えつけられてでもいるかのように、太陽はなかなか昇ろうとしないのだった。

空港行きバスに乗る

出発時刻が近づくにつれて、バスの乗客たちがわらわらと集まってきた。そのなかには、昨日まで学会で一緒だったスウェーデンからの三人連れもいた。かれらはぼくの顔を覚えていてくれたので、四人で話をしているうちに、バスがやってきた。

バスはリトアニアではよく見るワゴンだった。日本でいうワゴンとマイクロバスの中間くらいの大きさである。キャビンは中央の通路をはさんで2席と1席という座席配置だ。定員は12名くらいだろうか。

先客が何名かいた。バスは、どうやらもっとずっと遠くの街からやってくるらしい。こんな郊外の半端な場所に乗り場が設定してあるのは、ここが高速道路のインターチェンジのすぐ近くにあるためだと推察された。

ぼくたちが乗車すると、バスはすぐに発車した。カウナスを発車したあとはヴィリニュス空港までノンストップである。まったいらで、疎林と畑と牧場が交互にあらわれるような風景のなかを走りつづけ、90分ほどで空港へ到着した。

搭乗便の出発時刻にはじゅうぶんまにあった。あとは帰るだけ——と、そのときはおもっていた。

その19につづく。

帰国便欠航とその顛末——晩秋のリトアニア駆け足旅 19 最終回
晩秋のリトアニア駆け足旅その19、最終回。ヴィリニュス空港についたはいいが、予定していた帰国便が欠航だという。しかもそれを知ったとき、ぼくはすでに保安検査場を抜けて制限区域にいた。どうすればいい?
リトアニア 2018/10
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長谷川 一 明治学院大学 文学部 教授。博士(学際情報学)。専門はメディア論、メディア思想、文化社会学。散歩旅を愛好。メインブログ「散歩の思考」。

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