前回はカウナス市内をうろうろした話を書いた。

今回はカウナスでたべたごはんの話をしてみたい。
夜にビールは買えない
カウナスには3泊した。最初の晩は、グリル・ロンドンというお店にいったことは、前に書いたとおりである。


滞在二日目(すなわち学会初日)の夕刻からは、前回も触れたように、レセプションに出席した。演奏のあと、立食形式のパーティがあった。ただ用意された食事の量は、参加者数にたいして極端に少なく見えたので、ぼくはパスして、ほかの参加者とおしゃべりしていた。
気づいたら2200になっていた。歩いてホテルへ戻った。お昼もたべておらず(ランチはいちおう会場に用意されているが、これも立食形式でパスした)、朝食のあとは自販機で買ったコーヒーを一杯のんだだけだったので、夕食代わりに何か買っていこうと、ホテル近くのスーパーマーケットへ立ち寄った(前回紹介したエクスプレス・マーケットとは別の店)。
棚から缶ビールをとってレジにゆくと、おばさんに、20時以降はアルコール類は販売できないのだと断られた。そうとは知らなかった。
海外を旅していておもうのは、日本は意外にアルコール類の販売にたいしてハードルが高くないということだ。アメリカでは、お店でお酒を買おうとすると、ほぼ確実にID(運転免許証やパスポートなど)の提示が求められるし、バーでもIDチェックをするところが少なくなかった。
そんなわけで、ビールの購入はあきらめて、おとなしく、ツナ缶とサラダだけ買って、ホテルへ戻った。


この日の晩ごはんは、上の写真のとおり。ビールは、ホテルの部屋のミニバーにあったもの。ビニール袋入りのパンとチーズは、往路のLOTポーランド航空機中でだされて、たべずにおいたものだ。いつも旅行に持ち歩いている、登山用の折りたたみ式携帯箸をつかって、たべた。
リパブリック No. 1
滞在三日目、学会が終わったあと、近くで見かけたバーに入ってみた。rePUBlic No. 1というお店だ。
このお店は、グーグルマップで探して見当をつけたもの。場所はこちら。
そして、お店のウェブサイトはこちら。



No. 1とは1号店という意味らしく、市内にはほかにNo. 3と4もあるようだ。2が欠番である理由は不明。
店名からわかるように、英国式のパブということのようだった。入店してみると、大きなディスプレイでプレミアリーグのサッカーの試合が流され、BGMは大音量で会話が困難なほどであり、むしろスポーツバーのようなつくりだった。
照明はだいぶ暗くて、店内のようすを把握しづらい。もっとも、リトアニアで入ったお店は、だいたいこんな感じだった。


英語メニューがあった。リトアニアの黒ビールと、詳細は忘れてしまったが、豚肉のグリルをたのんだ。やはり付け合わせを何種類かの中から選ぶ必要があった。それがリトアニア流らしい。


でてきたものは、一昨日のグリル・ロンドンのそれと同じようなものだった。お店としてはこちらのほうがずいぶんカジュアルだったが、雰囲気も味も悪くなかった。
バーテンダーのひとは英語はあまり話さないようだったが、ビールがおいしいということを言うと、「そう?」という表情をしてから、親指をたててサムアップ・サインをしてみせた。
気がつくと、さっきまでがらがらだった店内は満席になっていた。立ってビールを飲んでいるひともいた。カウンター席に座っていたぼくは、隣のスツールにバックパックをおいていたので、傍らにたっていたお客さんのためにそれをどけて、どうぞ、と言うと、若いその客はきちんと礼をいって腰かけた。
ホテル・カウナスの朝食
ホテル・カウナスは朝食付きだった。朝は0700から開いているという。ぼくはだいたいその時間にでかけていったが、たいていはすでに何人か先客がいた。


朝食会場は本館の地下のレストランだ。木造の伝統的な建物を模した内装である。


ビュッフェ形式で、根菜のグリルやソーセージなど温かい料理もあったが、チーズやハムなど、どちらかとコールドミール中心だった。


スモークサーモンやニシンの酢漬けといった、定番料理もいろいろならび、どれもおいしかった。生野菜も用意されていたが、種類は豊富とはいいにくかったのと対照的だった。


最終日の朝食を済ませたら、部屋へ戻って身支度をして、チェックアウトした。帰国の途につくべく、まずはカウナスからビリニュス空港までバスで移動しなければならない。
その18へつづく。

